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この本は「あるヨギの自叙伝」パラマハンサ・ヨガナンダ (著)
スティーブ・ジョブズのiPadに、彼自身が唯一ダウンロードしていた本。ビートルズのジョージ・ハリスンも影響を受けた一人。

この本の「16章 星学をかわす」ですが興味深いことが書いてあります。星学とは天文学の旧称で、意味は同じです。

では天文学はというと、天体の位置や動き方などを研究する学問ということです。ちょうど、少し前にレクチャーの中でスピリチュアリズムと天文学の関連のお話を伺ういました。古代の人達の天文学の知識は素晴らしいものがあり、ひょっとしたらミディアムがそうした事を扱っていたかも、という内容がありました。非常に納得して伺ったところです。

 

 

天文学をベースに様々な暦が作成されていくわけですが、暦は例えば農業にとっても重要なものでした。田植えの時期や、収穫の時期などといえば理解できます。農業だけではなく航海などでももちろん重要で航海暦というのもあるそうです。

ここで暦といっても非常に沢山の種類があり、たとえば月を元にした太陰暦や、現在日本で使われている太陽暦(グレゴリオ暦)、旧暦に当たる太陰太陽暦(中国の春節はこの暦のお正月)などがあります。これら暦は生活に密着していたり便利にするための必要な発展をしていたようです。

これ以外に、天文学は占いや開運学に応用されているわけですが、例えば占星術などの星占いや、新月占いなどへと広がりを見せていきます。ただ、学問や科学からは遠ざかっていきます。
ヨガナンダの師匠が
「古代の科学であった星学を今日のような不名誉な地位に転落させたのは、知ったかぶりのにせ星学者たちだ。星学は、数学的にも哲学的にも、あまりにも広大な学問であるため、よほど達織織のものでなければこれを正確に把握することはできない。」と言っています。

 

「すべての被造物は互いに関連し、影響を与え合っている。宇宙のリズムのバランスが取れているのは、その相互作用のためだ。人は地上に生きている間は、2種類の力と戦わなければならない。一つは、人間を内的に構成している地水火風空の諸要素が引き起こす混乱で 、今一つは、自然現象からくる外的崩壊力だ。」
と書かれています。

要するに私達は様々なエネルギーやリズムの影響を受けている。それらのバランスが取れているのが良い、と考えることができます。いずれにしても自分の周りの環境や、人間関係、その他様々なものから影響を受けて生活しているのは確かです。

ただ星の刺激も受けていると考えられていて、星学はその影響を研究する科学と言う位置づけのようです。

興味深い点は星学はカルマと関連しているということで、
「子供は、本人の個人的カルマとが数学的に合致したその日、その時刻に生まれる。彼の天宮図(ホロスコープ )は、彼のもはや塗り替えることのできない過去と、それから生じるであろう未来を予想して見せる。いわば運命の挑戦的肖像画だ。」

と続いています。ホロスコープには運命の図式が組み込まれているということのようですが、問題は、ホロスコープを正しく理解できる人はごく限られているという点で、理解が浅い人がホロスコープを解釈すれば当然間違った解釈に繋がります。

スピリチュアリズムな視点からはどうなのでしょうか。
「どんな障害でも克服できないものはない。人間は、星の力などには影響されない霊的資産を持っているからだ。」

という一文で全て説明されているように思います。要するに本質が霊であることを知ること、これに尽きるようです。

 

 

星学を迷信的に信じる物は、星学の奴隷のようなもので、賢者は拠り所を創造主に転換する事で、過去の因縁に打ち勝つ、とあります。

要するに自分自身が霊性に気づけば拠り所は星学から創造主へとシフトしていくと教えてくれています。
占いにはまってしまい決断を常に占いに頼るようなケースの事だと思いますが、スピリチュアル・カウンセリングでも同じ事が言えます。特にスピリットガイドとのつながりがしっかりできていとか自信はないけれど、スピリットガイドからのメッセージが欲しいような場合、どうしてもミディアムの元を何度も訪れることになります。

また「神は調和だ。神に意識を合わせている者は、何をしても決して間違うことはない。その人の行為は星学の法則にもかなうことになる。」と続くのですが、さらっと書かれている中に重要なことが含まれています。

それは、神に意識を合わせた生き方、つまりスピリチュアルな生き方をしていたとしても、実は星学で導き出された法則と一致するというのです。宇宙の法則に従って生きている、と考えた時、その一部である私たちの事も縮図として描かれていると考えるというと理解しやすいかもしれません。

インド占星術では自分にあったお誕生日から指輪やブレスレットなどを導き出すことができるそうです。
ヨガナンダの先生も、星学の腕輪をはめろと勧めます。すでに霊性を主にした生き方をしているのに、なぜ?とヨガナンダが先生に聞くのですが、先生はこう答えます。
「旅行者に地図が要らなくなるのは、彼が目的地に着いたときだ。旅行中は、地図があればいろいろ便利な近道をとることができる。」
星学が私たちに教えてくれることは、単に未来予測などではなく歩む道の地図で、迷妄の中を放浪する期間を短縮するもの、ということです。

この後ヨガナンダは腕輪をずっとはめていたそうです。

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